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18.10.31
膝全般

推定患者数2,530万人!膝の病気第1位の変形性膝関節症ってどういう病気?

膝は、人間が生きていく上で、体重を支えたり、自在に屈曲(曲げ伸ばし)をすることによってスムーズな歩行を可能にしています。日常生活を支障なく送るための、とても重要な機能を果たしているのです。そんな膝の機能は、あらゆる身体の部位と同様に、加齢とともに衰えていきます。

関節、軟骨、骨の老化は年齢とともに進み、サルコペニアといわれる筋力の低下なども伴って、膝を悪くする人は増え、さらに体重の増加、膝に負担のかかる仕事やスポーツを行っているといった生活環境要因が加わると、悪化はさらに進みます。

膝痛の大きな原因であり、加齢とともに増える変形性膝関節症患者

膝の病気の中で一番多いのは、変形性膝関節症という病気です。自覚症状のない人を含めると、日本人の5人に1人、推定約2,530万人が罹患しているといわれています。その中でも、痛みなどの自覚症状がある人は、日本人の15人に1人、推定約800万人いるのです。

男女比は1:4となっており、女性が多い明確な理由はわかっていませんが、膝の構造が小さく体重の負担がかかりやすい、筋力が弱い、靭帯の強度が弱い、閉経後の女性ホルモンの減少により骨密度が低下するなどの要因が考えられています。

女性は50代半ば、男性は60代半ばから発症する人が多く、80歳以上になると、ほとんどの人が抱えるようになる病気です。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨や、半月板という部分が摩耗することによって、痛みが生じます。痛みや炎症、腫れが生じるのは、摩耗した軟骨のかけらが、滑膜(かつまく)という部分を刺激するためです。また、半月板の損傷や膝の靭帯の断裂などを経験した人がなりやすいともいわれます。

症状は、最初は膝のこわばりが起こり、正座する、しゃがむ、階段の上り下り、立ち上がったとき、歩き始めなどに、膝の痛みが生じるようになります。進行すると痛む時間が長くなり、さらに進行してしまうと、夜中に目が覚めるほど痛みが強くなります。

この状態になると、膝の骨はすでに変形しており、関節部分で骨と骨がぶつかって、屈曲が難しくなってしまいます。

変形性膝関節症は、健康寿命に関わる病気

膝の痛みによって生活の質(Quality of life)が低下するため、痛みを軽減させる治療を行うことが重要です。しかし、膝の病気が何より問題なのは、歩行が困難になってしまうことです。

高齢者は複数の疾患を抱えている人が多く、それに加えて膝の病気によって歩行の機会が減ると、体力や筋力が衰え、廃用症候群(病気やけがなどが原因で、長期間にわたって安静状態を継続することにより、体力や筋力の大幅な低下や精神状態に悪影響を及ぼす症状)に陥ってしまう可能性があります。この状態が持続すると、要介護、そして、寝たきりにつながってしまうのです。

変形性膝関節症は、単なる膝のみの問題ではなく、体全体への影響から、生命に危機を及ぼしてしまうということを十分に認識する必要があります。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群:メタボ)は、生活習慣病とその先の脳血管疾患、心臓疾患、がんなどにつながる要因として周知され、「メタボ」という言葉は、誰もが知るようになりました。一方で、変形性膝関節症も含む、関節、骨、筋肉などの運動器の障害を表わすロコモティブシンドローム(運動器症候群:ロコモ)も、現在では多くの人に周知されつつあり、さまざまなメディアで見聞きするようになっています。

健康寿命を保って、元気で長生きするために、「ロコモ」と「メタボ」はコンビで予防するべきなのです。

専門医のもとで適切な診断・治療を受けるようにしましょう

そして、まさに変形性膝関節症は、ロコモの代表的な病気であると認識するべきです。膝に痛みが生じ、歩行や階段の上り下りといった日常生活に不自由を感じるなら、できるだけ早く病院を受診することをおすすめします。

その場合、治療の選択肢を多く考慮してもらえる、整形外科の専門医を受診しましょう。自分の膝はどのような状態なのか、そして、どのような治療を受けるべきなのかを、医師によく説明してもらい、相談しながら納得のいく適切な治療を選択することが大切です。

治療については、まず、問診、レントゲンやMRI(磁気共鳴画像法)他の検査による診断が行われます。そして、筋力トレーニングや関節ストレッチングなどの運動療法、消炎鎮痛剤(痛み止め)やヒアルロン酸の関節注射といった薬物療法、光、熱、電気刺激による物理療法などを行います。

それでも症状が改善せず、悪化するような場合、現在では手術が選択されます。骨を切ってバランスを整える手術や、チタン製の人工膝関節に取り換える手術です。 ただし、いずれの治療も個人の症状の違いによって、その効果は異なります。

最近では、新たな治療の選択肢として、幹細胞治療やAPS療法、PRP療法といった自己組織を使って行う「切らない治療」もありますので、情報を入手することをおすすめします。

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