お役立ちコラム

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18.12.21
膝全般

膝の痛みを我慢することで引き起こされるリスク

40代を過ぎ、歳を重ねるほどに膝の痛みに悩む人が増えてきます。 膝の痛みは中高年によく見られる症状ですが、それは変形性膝関節症の初期症状かもしれません。

なぜ膝に痛みが出るのでしょうか。そして症状に気づいたら、どのように対処すべきなのでしょうか。

中高年の多くが膝の痛みに悩んでいる

膝関節は、「大腿骨(太ももの骨)」「脛骨(けいこつ=すねの骨)」、そして「膝蓋骨(しつがいこつ=膝のお皿部分)」の3つの骨が組み合わさって構成されています。

この3つの骨の表面は弾力性のある柔らかな軟骨で覆われており、軟骨はクッションの役割を果たしています。また、大腿骨と脛骨の間にある半月板も、膝関節に加わる衝撃を吸収する役割を担っています。さらに、歩いたりジャンプしたりしたとき、骨同士がグラグラしないように、膝の周囲の筋肉や腱が支えてくれているのです。

膝の軟骨には、立っているだけでも体重の負荷がかかっていますが、歩く、膝を屈曲する、といった日常的な動作の繰り返しによって、その負荷は増大します。長年の負荷によって膝の軟骨は摩耗し、膝を支えている周囲の筋肉も弱くなることで、40代を過ぎたあたりから痛みなどの症状が表れることが増えてくるのです。

なお、膝の痛みなどの不具合を訴える割合は、女性の方が多くなっています。これは、膝のクッションとなる筋肉量が男性よりも少ないからだと考えられています。それでも女性ホルモンの一種のエストロゲンが、骨や軟骨、筋肉を強く健康な状態に保ってくれているのですが、閉経を迎えると、ホルモンバランスの変化によってエストロゲンの分泌量が急激に減少。それによって骨や軟骨が摩耗しやすくなり、加齢による筋力の低下も伴って、痛みが出やすくなってしまうのです。

膝に痛みを感じるのは「炎症」が起きているから

軟骨に負担がかかって摩耗すると、その「削りかす」の分解物によって関節の中で炎症が起こります。

炎症は軟骨の摩耗部分を修復するための反応として起きているのですが、炎症によって関節周囲が腫れて、痛みを生じます。また、関節を覆っている関節包の中には、常に少量の関節液があり、軟骨に栄養や酸素を与えています。関節の中で炎症が起こると関節液が増加し、いわゆる「膝に水が溜まった」状態になります。

軟骨や骨には神経が通ってないので、軟骨の摩耗自体が痛みを発しているわけではなく、炎症が起きているから膝が痛み、水が溜まってくるというわけです。

肥満やO脚が膝の痛みを増悪させる

加齢などによって膝の関節が変形し、痛みや腫れ、運動障害を引き起こす関節疾患の代表といえるのが「変形性膝関節症」で、膝の痛みを訴える疾患の中で最も多くを占めています。

変形性膝関節症の症状を加速させる要因の一つが「肥満」。体重が重いほど、膝にかかる負担も大きくなるからです。そして、もう一つの要因が「内反膝(ないはんしつ)」、いわゆる「O脚」です。両膝が外側に彎曲(わんきょく)しているO脚の人は、膝の内側の関節面に体重がかかりやすく、内側の軟骨が摩耗していきます。その分、内側が低くなって内側ばかりに体重がかかり、さらに内側の軟骨が減少し、膝の変形が進行していくのです。

膝の痛みが生じる疾患には、変形性膝関節症の他にも、関節リウマチや大腿骨内顆骨壊死(だいたいこつないかこつえし)、半月板・靭帯損傷、痛風・偽痛風などがあります。大腿骨内顆骨壊死は変形性膝関節症を合併することが多く、半月板損傷があると将来的に変形性膝関節症を発症しやすくなります。

膝の痛みを放置すると動くのがつらくなり、寝たきりになることも

膝に痛みがあっても、「歳だから仕方がない」などと我慢してしまいがちです。しかし、変形性膝関節症が進行すると、可動域が制限されて関節の屈曲ができなくなったり、歩くときに膝がグラグラするなど、さまざまな症状が出てくることも少なくありません。

また、痛みがつらいと歩くのを控えるようになりがちで、身体活動量が低下していきます。その結果、体力や持久力も低下し、ますます動けなくなってしまうという悪循環を招いてしまいます。

痛みは、精神面にも悪影響をもたらします。痛みがあるとイライラして気持ちが不安定になりがちです。動くとつらいので、自ずと外に出ることもなくなり、自宅に引きこもってしまう人もいます。「たかが膝の痛み」と軽く考えていると、身体面や精神面において生活機能が低下し、寝たきりになるなど、介護が必要な状態になってしまうこともあるのです。

関節疾患をはじめとする運動機能の障害によって活動量が低下し、生活機能の低下や社会参加の機会の減少、介護が必要となる状態は「ロコモティブシンドローム」と呼ばれ、寝たきりにならずに過ごせる「健康寿命」を短縮させる要因となることが知られています。 人生の後半を楽しく健康に過ごすために、膝の痛みを放置しないようにしましょう。

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