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19.02.28
膝全般

股関節の要「半月板」の役割

膝関節は、体重を支え、しなやかに下肢を動かすといった重要な役割を果たしています。そのため膝関節に障害が起きると、立位や歩行といった人間が日常生活を送る上で欠かすことのできない動作に影響を及ぼします。

今回は膝関節を構成するパーツの中でも特に重要な、「半月板」について詳しくご紹介します

膝関節の構造

膝関節は人間の体の中で最も大きな関節で、骨や軟骨、靱帯、筋肉、腱といったさまざまなパーツで構成されています。

膝関節の基本構造を形作っているのは、3つの骨。脛骨(脛骨:すねの骨)の上に大腿骨(大腿骨:太ももの骨)が乗り、さらに大腿骨の前面にはいわゆる膝のお皿部分の膝蓋骨(しつがいこつ)が付いています。蝶番(ちょうつがい)のように、大腿骨と脛骨の間で屈曲が行われることで、歩く、走る、座る、立ち上がるといったさまざまな動きを実現し、膝蓋骨は膝を伸ばすときに筋肉の収縮を脛骨に伝える「滑車」の役割を果たしています。

また、膝が安定性を保ったまま屈曲できるのは、膝関節の骨の周囲に付いているさまざまな筋肉や腱、靭帯のおかげです。例えば太ももの前面にある大腿四頭筋は、膝関節の屈曲をするときに、膝にかかる体重を受け止めて支えます。膝を曲げようとすると、太ももの後ろにあるハムストリングス(=膝屈曲筋)が収縮する一方で、大腿四頭筋は緩んでしっかりと動きをサポートするので、膝がぐらつくことはありません。

半月板がクッションになり衝撃を吸収

膝関節は一日に何度も屈曲を繰り返すため、かなりの負担がかかります。そこで、膝関節には摩擦や衝撃によるダメージを減らすための、優れた機能が数多く備わっています。

例えば、膝関節内の骨の表面は、水分たっぷりのクッションのような軟骨で覆われていることもその一つで、関節の滑らかな動きを助けてくれています。さらに重要な役割を果たしているのが、脛骨と大腿骨の間にある「半月板」です。

半月板は半月というよりも三日月、「C」のような形をした軟骨で、膝関節の左右に1つずつあって、身体の外側にあるものは「外側半月板」、内側は「内側半月板」と呼ばれています。2枚は形が少し異なり、外側半月板は小さめで、内側半月板は大きめです。2つは三日月が向き合うように円環状に位置していて、その間を「前十字靱帯」と「後十字靱帯」が通り、上にある大腿骨と下の脛骨とをつないでいます。

また、半月板の上側の面は大腿骨の球状の面にほぼ沿って滑らかにつながり、一方、下側の面は脛骨の平らな形状に沿っているため、関節の内側は薄く、周囲は厚みを増した構造になっています。

半月板の役割は、膝の関節にかかる衝撃を吸収すること。クッションのように衝撃を吸収し、荷重を分散させることで周囲の軟骨が守られ、膝の安定性が保たれているのです。

高齢者は日常生活動作で半月板を損傷することも

何らかの原因で半月板が損傷を受け、本来の機能を果たせなくなった病態を「半月板損傷」と呼んでいます。若い世代ではスポーツなどで無理な力がかかることによって半月板を損傷するケースが多く、ひねりや衝撃によって半月板のみが損傷するもののほかに、前十字靭帯損傷に合併して起こるものもあります。一方、高齢者は日常生活動作やわずかな外傷でも半月板損傷を生じることがあるので、注意が必要です。

半月板を損傷すると、膝をまっすぐ伸ばせなくなったり、膝を屈曲する際に痛みやひっかかりを感じます。また、安静時は痛まないのに階段の昇降時や膝の屈伸などの動作時に痛み、ゴキッと音を伴うことも少なくありません。悪化すると、膝に関節液が溜まったり、急に膝が固まって動かなくなる「ロッキング」の状態になり、スムーズに膝の屈曲ができなくなるほか、歩けなくなるほどの強い痛みを感じることもあります。

半月板を損傷しているかどうかは、徒手検査(=理学検査。膝を動かすなどして反応を見る検査)や症状の経過から予測することができます。半月板はレントゲン(単純X線)写真には写らないので、問診や徒手検査などで半月板損傷の疑いがある場合には、MRI検査で確定診断を行います。MRIの画像は立体的に膝関節の構造を調べることができるため、半月板損傷の病態だけでなく、合併する靭帯損傷の診断にも有用です。

半月板の損傷が比較的軽度であれば、抗炎症薬の内服や貼付、リハビリテーションといった保存的治療で症状が改善する場合もあります。しかし半月板は周辺部の10~25%程度しか血行がなく、血行が乏しい部位の損傷は自然治癒が望めないため、多くは手術が必要となります。

手術法には損傷した部分を切り取る「切除術」と、損傷した部位を縫い合わせる「縫合術」の2種類があり、通常は小さな創口から関節鏡や手術器具を挿入して操作する「鏡視下手術」が行われます。

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