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19.02.28
APS/PRP

APS療法で手術は回避できますか?

変形性膝関節症をはじめとした関節症の治療に適した“次世代のPRP療法”として注目を浴びているAPS療法ですが、根本治療としての軟骨を修復して再生する力はあるのでしょうか。その点についてご説明いたします。

APSは手術を回避できる治療法

APS療法は、PRP療法(多血小板血漿療法)をさらに高度化した“次世代PRP療法”といわれている最新の治療法です。

PRP療法は、ニューヨーク・ヤンキースの田中選手や、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷選手などが、肘の故障に際して受けている治療として知られていますが、筋肉や靭帯、腱などの軟部組織を修復して、人の身体が元々持っている治癒力を高める治療法です。

それに対してAPS療法は、変形性膝関節症を始めとした、関節の疾患に適した治療法です。APSには、関節の中で痛みを引き起こすタンパク質である炎症性サイトカインの働きを阻害する、抗炎症性サイトカインが含まれています。そのため、炎症を抑えて、痛みを軽減することができるのです。

しかし、APSが軟骨を再生するというところまでは証明されていません。今後はそのような点について検証する臨床試験が行われ、効果が証明される可能性があると思いますが、現時点では何ともいえません。

ただし、膝の痛みを日々抱えて生活を送っている患者さんにとっては、痛みが軽減して日常生活に支障がなくなるということが、何より大切なことではないでしょうか。患者さんのQOL(Quality of life・生活の質)を良くするのであれば充分に価値があると、私たちは考えています。

国内での臨床試験による有効性の証明が待たれる

APS療法は新しい治療法であることから、全国でもごく限られた医療施設のみで行われている治療であるため、まだまだ実際の治療症例の蓄積が少ないのが現状です。

ただし今後、臨床試験により、治療効果の検証をしようという試みは増えてくると思います。私たちは、現時点でAPS療法を行った患者さんに関しては、治療効果についてかなりの手応えを得ています。今後、治療経験を蓄積しながら、100〜200例といったある程度の症例が集まった段階で、その治療効果などについて、報告できる時期が来ると考えています。

欧米の膝関節症の臨床試験においては、1回の投与で24カ月の効果が認められたという報告があり、痛みの軽減と機能改善が認められています。炎症に関連する物質が減ったという報告もあり、この報告のように効果があった症例であれば、痛みや炎症が抑えられ、軟骨の摩耗や関節の変形の進行を抑えている可能性があります。

ご自分の膝の病状について気になる方は、治療の選択肢、特に保存的治療の選択肢を数多く持つ整形外科の専門医に相談してみるのがよいと思います。

自己培養軟骨移植手術は、変形性膝関節症には適応がない

患者さんの中には、膝の自己培養軟骨移植手術について気にされている方もいるようです。同治療は事故やスポーツ外傷の人について保険適用がされている治療です。ただし、変形性膝関節症については保険適用がされていませんし、身体への負担が大きい侵襲治療でもあります。私たちはAPS療法が手術に代わる治療になり得るという効果を実感しつつあります。

いずれにせよ、APS療法は、変形性膝関節症をはじめとした関節症の治療に適した治療法であることは明らかなのです。

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