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19.02.28
膝全般

膝痛の原因疾患~大腿骨内顆骨壊死~

膝の痛みが表れる病気の中で、変形性膝関節症に次いで患者数が多いのが、「大腿骨内顆骨壊死(だいたいこつないかこつえし)」です。50歳以上になると患者が増え、特に中高年の女性に多い病気です。

急な膝の痛みを感じて発症するケースが多いとされていますが、変形性膝関節症の患者さんに合併して起こることも少なくありません。

大腿骨内顆骨壊死の原因と治療法

【原因】
大腿骨内顆骨壊死が起こる原因ははっきりとわかっていませんが、発症との関連が取りざたされている要因がいくつかあります。中でも特に関連が深いとされているのが、血液です。骨が正常な新陳代謝を図るには、血管を通じて十分な血液が供給されることが欠かせません。しかし、何らかの原因で血液供給が途絶えてしまうと、骨の新陳代謝が低下して脆くなり、大腿骨内顆骨壊死につながると考えられています。

また、膠原病(こうげんびょう)にかかっている人や、変形性膝関節症などの治療でステロイド(副腎皮質ホルモン)を使い続けている人にも起こりやすいともいわれています。

一方、明らかな原因がないのに発症する、特発性と呼ばれるケースもあります。特発性の大腿骨内顆骨壊死は60歳以上の女性に多いことから、更年期や高齢で骨が脆くなっているところに力が加わり、軽微な骨折が起こっていることが大腿骨内顆骨壊死の発症につながっているのではないか、とも考えられています。

【症状】
大腿骨(だいたいこつ:ふとももの骨)の膝関節付近には、体重の負荷がかかる「顆部(かぶ)」という部分があり、この部分が壊死を起こします。

進行すると、膝の関節軟骨の下部にある骨が丸く透けて見えるようになり、その周囲の骨は「骨硬化(こつこうか)」と呼ばれる骨が硬くなったような状態になります。

さらに症状が進んでしまうと、関節面が陥没し、関節の隙間が狭くなって、変形性膝関節症の末期状態になってしまうこともあります。また、先述のように変形性膝関節症の患者さんが、大腿骨内顆骨壊死を合併することも少なくありません。

膝に強い痛みがある、あるいは膝の痛みが続いているときは、早めに整形外科の専門医を受診しましょう。

【検査・診断】
大腿骨内顆骨壊死では、急な膝の痛みの症状が表れますが、発症後1~2カ月はレントゲン(単純X線)画像にあまり変化がみられません。そのため、初期段階で診断するのが難しく、この病気と症状が似ている変形性膝関節症と区別できないこともあります。

大腿骨内顆骨壊死に伴う骨の変化は、レントゲンよりもMRI(磁気共鳴画像)による検査画像のほうがわかりやすく、早期診断が可能です。

【治療】
治療は大きく分けて「保存的治療」と「手術療法」の2つの方法があります。壊死を起こしている範囲、症状、年齢、生活スタイル、どのくらい困っているかといったことを総合的に判断し、治療を選択します。

①保存的治療
骨壊死がごく小さい範囲にとどまっていれば、自然に痛みが軽快することもあるので、主に保存的治療が選択されます。次のような方法のいずれか、あるいはいくつかの方法を組み合わせて治療していきます。

・痛みが強い時期は消炎鎮痛剤や注射などで、痛みを軽減する
・自宅で行える運動療法やリハビリテーション指導
・骨粗鬆症の薬を用いて、骨が脆くなるのを食い止める
・杖や足底版(靴の中に入れる中敷き)で膝の負担を軽くし、症状を緩和する

②手術療法
大腿骨内顆骨壊死は病状が進行すると、手術が必要になることもあります。レントゲンなどの画像でわかる進行具合や、症状、患者さんの希望などを総合的に判断し、手術をしたほうがよいかどうかを判断します。特に骨壊死の範囲が広がり、膝の痛みなどの症状が改善しない場合は、手術を選択したほうがいいこともあります。

手術にもいくつかの選択肢があります。主に行われているのが、膝のすぐ下で骨を切ってX脚に膝の形を変える「高位脛骨外反骨切り術」や、膝関節の内側だけの関節面を人工物に換える「人工膝関節片側置換術」、膝関節の内即外側両方の関節面を人工物に換える「人工膝関節全置換術」といった方法です。 

手術をしても、リハビリテーションや運動をしたり、肥満傾向にある人は適正体重までダイエットするなど、膝への負担を少しでも軽くする努力が必要です。元気な老後を迎えるためにも、できるだけよい状態を維持していきましょう。

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